詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1502 『ナフサショック』

2026/05/25


  国内スナック菓子最大手のカルビーが、今週から主力14商品のパッケージを色刷りから白黒に順次切り替えます。印刷インクの原料となる石油由来のナフサ(粗製ガソリン)の供給不安や価格高騰が原因です。印刷インクの使用量を半分程度に抑え、原材料を節約して商品を安定供給するための苦肉の策です。


  ビールと相性のいい「うすしお味」のポテトチップスの包装がオレンジ色から白黒に変わっても、私は消費し続けるでしょう。子どもの頃からの大好物「かっぱえびせん」が白黒包装になっても、今後も「やめられない、とまらない」でしょう。


  ナフサの供給不安について政府は、「供給は足りている」「大きな問題は起きていない」との見解を示しています。しかし、それはカルビーのような企業の努力や工夫に助けられているからでしょう。ナフサ由来の製品は広範囲に及びますが、政府はナフサの調達実態をまずはきちんと把握すべきです。


  習志野市内でマンション建設中の業者は、溶剤の調達が不安定なユニットバスの確保が見通せないと嘆いていました。建設業界においては、断熱材や塗料用シンナー等の品薄も不安材料となっています。


  ナフサの調達不安は透析治療資材・薬剤・医療用手袋など、国民の生命や健康に直結する医療分野にも波及しつつあります。ごみ袋、包装材、洗剤、シャンプーなど、日用品にも影響が出始めています。


  ナフサの供給不足は価格の高騰を招き、多くの企業が価格転嫁せざるをえなくなり、一斉に「値上げラッシュ」が起きるかもしれません。原油高対策と併せてナフサ高騰対策が急務になってきました。


  ホルムズ海峡の波が高い間は、「ナフサショック」を防ぐことができません。まずは中東情勢の波乱の収束に全力を尽くさなければなりません。そもそも高関税やイラン攻撃などで、世界のインフレリスクを増大させたのはトランプ米国大統領です。その張本人を同盟国も同志国も総がかりで懐柔し、翻意させなければなりません。


  行き過ぎた円安に歯止めをかけることも、重要な物価高対策です。為替介入の効果は限定的であることが明らかになった以上、いよいよ日本銀行の出番です。6月の金融政策決定会合で、躊躇なく利上げを決断すべきでしょう。


  なお、中東情勢を受けた物価高騰に対応する補正予算の編成を、中道改革連合はかねてより政府に要望してきました。先週になってようやく高市総理が補正予算案の検討を約束したことは、一定の評価をしたいと思います。


  ただし、財政悪化の懸念から長期金利が急ピッチで上昇していることは、警戒を要します。細心の注意を払いながら、規模と財源を考えるべきです。中道は赤字国債を発行すべきではないという立場です。そして、財源には「積み過ぎた基金」や税外収入などを充てるよう提言しています。


  

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