詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1512 『ICCを守り、法の支配を貫け』

2026/08/03


  熊本県で7月28日夕方、最大震度7を観測する大きな地震が発生しました。お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災されたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 


  


  8月がまためぐって来ました。日本は戦後一貫して平和国家として歩んできましたが、今後もこの路線を堅持するべきです。特に、「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核3原則を見直す動きは、要警戒です。この不穏な動きには明確に対抗しなければなりません。


  日本は力による支配を許さず、国際法を誠実に遵守する「法の支配」の強化も一貫して訴えてきました。この法の支配を重視する外交方針を貫けるかどうか、日本を試すような事態が発生しています。


  オランダのハーグにある国際刑事裁判所(ICC)が、存続の危機に瀕している事態です。米国のトランプ政権がICC解体を主張し、圧力を強めているからです。


  ルビオ国務長官は7月13日、ICCを「米国の主権に対する脅威」と断じ「あらゆる手段を駆使して解体する」と、ウォールストリートジャーナル誌に寄稿しました。国務省は同盟国にICC脱退を要請し、脱退しない国を精査すると表明しています。


  米国は日本にとって唯一の同盟国です。だから、米国の要請に呼応すべきでしょうか。一方で、日本はICC最大の分担金拠出国です。そして、赤根智子氏が所長を務めています。だから、ICCを守る側に立つべきでしょうか。私は後者の立ち位置です。


  ICCは国際社会の中で「最も重大な犯罪」を犯した「個人」を、国際法に基づき訴追・処罰する唯一の常設国際刑事裁判機関です。「最も重大な犯罪」とは、「ジェノサイド(集団殺害犯罪)」、「人道に対する犯罪」、「戦争犯罪」、「侵略犯罪」の4つです。


  ICCは近年、ウクライナ人の子供をロシアに強制移送したことで、ロシアのプーチン大統領に「人道に対する犯罪」で逮捕状を発出しました。また、パレスチナ自治区ガザへの過剰攻撃を命じたイスラエルのネタニエフ首相には「戦争犯罪」で逮捕状を出しています。これがネタニエフ首相と親和的なトランプ政権の反発を招いたのでしょう。


  米国も含めて国際法違反の疑いがある軍事行動が繰り返されている今、「法の支配を実現する最後のとりで」ともいうべきICCを、揺るぎない信念で日本は支えるべきです。そもそも125もの国・地域が加盟する国際組織を批判するにとどまらず、解体しようとする手法は理不尽極まりません。


  ちなみに国際法に基づき「個人」を裁くのがICCですが、「国家」を裁くのは国際司法裁判所(ICJ)です。ICJの所長も岩沢雄司氏という日本人です。日本はICCとICJを通じて法の支配重視の外交を貫き、世界の平和・安定に貢献すべきです。


  

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