詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.936 『一強多弱』

2014/01/27

  白鵬は素晴らしい横綱だと思います。実力もさることながら、品格も兼ね備えています。最近は、大横綱の風格も漂ってきました。


  私も、千秋楽に内閣総理大臣杯(約40キロも重量があって結構重かったです)を白鵬に授与したことがありますが、白鵬ばかりが優勝する大相撲では面白くありません。


  「一強多弱」は角界だけではなく、政界も同じです。野党が相当に奮起しなければ、国会は政権・与党の独壇場になりかねません。そのような懸念が強まる中、1月24日から通常国会が始まりました。約5.5兆円の補正予算案、約95兆円の来年度予算案、約30本の成長戦略関連法案など、アベノミクスの真価が問われる議案をしっかりとチェックしなければなりません。


  安倍総理に正攻法で政策論争を挑んでも、時間を空費するだけです。長々と自画自賛の答弁を続けて、論点をずらすのが常套手段だからです。06~07年の第1次安倍政権の時には、教育改革タウンミーティングにおける「やらせ質問」や公立高校の未履修問題、消えた年金記録などの質問が功を奏しました。丹念な調査を踏まえ、野党が役割分担しながら事実関係を丁寧に追求すると、当時の総理はたじたじになっていました。今国会では、緊張感のある質疑を再現したいものです。


  警戒すべきは、政権与党の強引な国会運営です。昨年末の臨時国会最終盤には、その不吉な兆しがありました。忘れてならないのはそれこそ第1次安倍政権の時の苦い教訓です。06年の通常国会終盤、参院選を間近に控え安倍政権は立て続けに法案を提出し、一気呵成に採決していきました。衆議院本会議で14回、両院の委員会まで含めると、70回以上に及ぶ強行採決が行われました。


  白鵬には堂々とした品格がありますが、自民党にはそれがありません。だから、とても心配しています。

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