詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.941 『宇宙へ』

2014/03/03

  2月28日、国産大型ロケット「H2A」23号機の打ち上げが成功しました。このロケットには地球全体に降り注ぐ雨や雪を観測する「全球降水観測衛星」が搭載されています。天気予報の精度向上、台風や洪水などの水害対策に役立つことが期待されています。地球の息づかいをより正確に感じられるようになることは、大きな国際貢献です。


  かつてわが国の宇宙政策は、衛星の打ち上げに失敗したり、後発国の追い上げに煽られたりして、岐路に立たされたこともありました。そのような困難に直面していた時、危機感を抱いた有志議員が集まり、局面打開のための話し合いを続けました。民主党からは私や細野豪志議員ら、自民党は河村建夫議員、公明党は佐藤茂樹議員が中心となりました。


  その結果、2008年5月、各省ばらばらな宇宙行政の現状を改め、国家戦略として宇宙の利活用を進めようとする「宇宙基本法」が民主・自民・公明の3党の議員立法として成立しました。同法では宇宙開発計画を政府全体で推進するため、戦略本部と担当相の新設を明記しています。また、宇宙の利活用の目的として、国民生活の向上、安全保障、産業振興などを掲げています。


  高校生の頃、赤点をとり追試を受けるなど物理が大の苦手であった私が、まさか宇宙開発に関わる法案を起草し、その提出者として国会答弁に立つとは…。2012年7月、内閣総理大臣として自らの手で内閣府に宇宙戦略室の看板を設置した時は、感無量でした。


  日本の国土面積は世界で61番目と、小さな国です。でも、広大な宇宙というフロンティアを開発する力は、世界有数であることを強く自覚するべきです。ロケット打ち上げの成功確率も高くなってきました。町工場や高等専門学校も衛星開発に挑むなど、多様な衛星が打ち上げられています。種子島に独自の射場も有しています。国際協力の下で宇宙飛行士も育ち、今では宇宙ステーションで船長を務めるような人材も出てきました。今後も着実に宇宙先進国をめざすべきです。

 

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