詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.986 『福島よ、福島よ。』

2015/03/02

  岡田克也・民主党代表に同行し2月23日、東京電力福島第一原子力発電所を訪ねました。そして、原子炉建屋への地下水流入を防ぐ凍土遮水壁の工事現場や、汚染水から放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)の管理状況などを視察しました。


  初めて福島第一原発を視察したのは、総理大臣就任直後の2011年9月8日でした。超過密なハードな日程の合い間に、当時の吉田昌郎所長と免震重要棟の喫煙室で2人きりで一服しました。旨そうに煙を吐いていた彼の表情が、なつかしく思い出されます。壮絶な現場で指揮をとり続けた吉田氏もいまや故人。改めて心よりご冥福をお祈り申し上げます。


  原発事故発生から半年後の当時の免震重要棟は、まだ野戦病院のような混乱した雰囲気でした。その頃に比べると、今は秩序だった執務スペースに変わっていました。そして、4号機使用済燃料プールから1533本の燃料取出しを昨年末に完了するなど、着実な前進が見られる作業分野も出てきました。


  一方、廃炉への道のりは長くて険しいことも強く感じました。懸命に作業に取り組んでいる多くの関係者を、しっかりと後押ししていきたいと思います。ただし、汚染水問題などについては、地元漁協等とのコミュニケーションはしっかりと果たしてもらいたいものです。


  視察後、福島県庁で内堀雅雄知事と会談しました。昨年11月に知事に就任した内堀氏は、大震災発災当時は副知事でした。以来、復旧・復興の先頭に立ってきた方です。その知事から改めて復興への協力要請があり、岡田代表は「復興には与野党なしというのがわれわれの一貫した考え。今の与党に対しても協力し、復興が少しでも前に進むようにしたい」と述べました。


  私も全く同じ思いです。これまでも度々福島を訪れました。山々の麗しき稜線。生い茂る木々の間を流れる清らかな川と水の音。どの場所に行っても、どこか懐かしい郷愁を感じます。日本人誰もが、ふるさとの原型として思い浮かべるような美しい場所です。総理在任中、「福島の再生なくして日本の再生なし」と繰り返し強調しましたが、その気持ちは今も変わりません。


  党の東日本大震災復旧・復興推進本部長として今後も現場に足を運び、震災の風化防止に全力を尽くす決意です。

 

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