詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1094 『集中審議』

2017/07/24

  20日、私は総理官邸で菅義偉官房長官とお会いし、九州北部豪雨に伴う激甚災害の早期指定や、被災者生活支援の強化などを柱とする緊急要請書を手渡しました。2012年12月26日に総理を辞して以来、久し振りの官邸訪問でした。


  5年前も九州北部は、集中豪雨により甚大な被害が発生しました。その時は、内閣総理大臣として被災地の復旧、復興のために全力を尽くしました。その傷跡がまだ癒えていないにもかかわらず、再び災禍が襲いかかりました。懸命に再起をめざして頑張ってきた人たちが、またもや田畑や住宅等の生活の糧を失いました。集落ごと流された地域もあります。「もう心が折れそうです」という被災者の悲痛な声に、真摯に耳を傾けなければなりません。


  単なる現状復旧にとどまらず、本格的な生活再建や森林整備のあり方も含めた、従来とは次元の異なる抜本的な検討が必要だと思います。災害対策に関しては、与党も野党も関係ありません。しっかりと政府を後押ししていく決意です。


  一方、今週は野党第1党としてのチェック機能が問われることになります。24日(月)は衆院、25日(火)は参院において、予算委員会の集中審議が入りました。この審議日程の確定に至るまでは、とても難儀しました。従来、質問時間の配分は、野党8に対して与党は2でした。この方式は、旧民主党政権時代、当時の野党自民党の要求により決まりました。ちなみに野田政権下では、自公など野党の質問時間は約86%でした。ところが、安倍自民党は与野党5対5の配分を急に要求してきたのです。「丁寧に説明責任を果たす」などと表向きは装いながら、往生際が悪過ぎです。結局は、野党7対与党3の割合で妥協しましたが…。


  国家戦略特区での獣医学部新設をめぐる問題については、「加計ありき」で進んでいたことはもはや明々白々ではないでしょうか。山本地方創成担当大臣が日本獣医師会に対して設置場所が決まる前の段階で、愛媛県今治市に新設する方針を伝えていたことが判明しました。もはや、白黒決着がついたといえるでしょう。


  南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報を巡る問題では、稲田防衛大臣が陸自内での保管の事実を非公表とするとした会議に出席していたことがわかりました。稲田大臣はイエローカードという警告ではなく、即刻退場のレッドカードが累積している大臣です。今回は複数の政府関係者によるリークですから、防衛省・自衛隊も「この大臣はその任にあらず」と強烈な不満を抱いていると解すべきでしょう。


  もはや個別大臣の問題を超え、安倍総理の重大な責任が問われる局面に入りました。一方、安倍政権への嫌悪感が強まっているにもかかわらず、民進党への期待にはつながっていません。その責任をひしひしと感じています。

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