詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1122 『根腐れ』

2018/03/12

  3月2日の朝、朝日新聞の1面を見て一挙に目が覚めました。森友学園との国有地取引をめぐる財務省の決済文書の内容が、問題発覚後に書き換えられた疑いが報じられていました。翌3日にも補強記事が掲載されました。


  財務省と森友との土地取引があったのは2015~16年です。評価額約9億5千万円の土地がなぜ8億円強も値引きされたのかが焦点でした。商店街のバーゲンセールでも通販のコマーシャルでも、9割引なんて見たことがありません。それを査定に厳しい財務省が大甘な対応をしたのですから、不自然極まりません。


  朝日の報道によりますと、財務省近畿財務局がつくった決裁文書には、「学園側の提案に応じ」「価格提示を行うこととした」「特例的」「本件の特殊性」などと記されていたとのことです。しかし、売却問題が明るみに出た昨年2月以降に国会に示された文書では、こうした記述は消えていました。


  事実だとすれば、公文書の書き換えというよりも改ざんです。そして、犯罪行為ともいえる改ざんされた決裁文書に沿って、当時の佐川理財局長(現国税庁長官)は国会で森友への便宜を否定する虚偽答弁を繰り返したことになります。


  国家権力の中枢からのリークでもなければ、とても辿り着かない深い闇です。通常のメディアや野党の独自調査のレベルをはるかに超えています。朝日新聞の社運をかけた渾身のスクープ記事だと思います。


  この疑惑報道に対して、財務省は「そんなのガセネタだ」と一蹴するか一笑に付すのかと思っていましたが、腰の引けた対応に終始しています。白黒をはっきりさせようとしない曖昧な姿勢が、益々疑いを深めています。


  財務省は「省庁の中の省庁」と呼ばれ、霞が関の中で最も国を背負っているという矜持をもった組織です。私も財務副大臣を経て財務大臣を務めたことがありますが、使命感をもって懸命に働いている職員がたくさんいます。予算編成や税制改正などの繁忙期には、睡眠不足から体重がみるみる減るくらい頑張っていた職員たちの姿が目に浮かびます。公文書の改ざんに手を染めたり、それを指示したりするような者がいるとは、にわかに信じられません。


  改ざんが事実であるか否か、財務省は全力で調査し、しっかりと説明責任を果たさなければなりません。報道のあった3月2日の夜、衆院財金委で私は麻生財務大臣の認識を質しました。大臣は「真実であるとするならば極めて由々しき事態だと思います」と、答弁しました。


  大臣の憂慮している「由々しき」は、国会審議の遅れや本人の去就程度かもしれません。事はもっと重大で深刻です。公文書は行政判断を検証するための事実の記録であり、民主主義の根幹を支えるものです。それを霞が関の最強官庁が自ら都合の良いように書き換えていたとするならば、日本の行政全体の根源的危機だと認識すべきです。

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