詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1223 『検察の定年延長』

2020/05/14

  検察幹部の定年を特例で延長可能にする「検察庁法改正案」の審議が行われています。5月13日午後この法案への対応方針について、野党党首会談が開催されました。私も、「社会保障を立て直す国民会議」の代表として、協議に出席しました。そして、次のような主張をしました。


  「前回の党首会談(4月24日)で、私は『政府の足を引っ張るのではなく、尻をたたく野党になろう』と、提起しました。その後、野党各党は新型コロナ対策について、積極的に政策提言しています。今後も全身全霊を傾けて、コロナ対策に集中することを基本としましょう。


  そして、国家公務員の定年を65歳に引き上げる『国家公務員法改正案』については、賛成であることも明確にしましょう。しかし、その法案と抱き合わせで、三権分立や検察の中立性を侵す検察庁法の改悪が盛り込まれていることは看過できません。その筋悪の規定の削除を強く求めていきましょう。」


  各党党首の意見も同様であり、認識は完全に一致しました。この対応方針の下で、国会戦術については各党国対委員長の協議に委ねることとしました。


  事の始まりは、官邸に近いとされる黒川・東京高検検事長の定年延長を特例で認める閣議決定を、1月に突然行なったことです。法的根拠もプロセスも曖昧でしたので、彼をなり振り構わず検事総長にするためではないか、という議論が一気に火を噴きました。


  そして、今回の法改正は黒川氏の定年延長を後づけで制度化するにとどまらず、内閣や法務大臣の判断で検察幹部の定年を最長で3年延長できる規定となっています。起訴や逮捕など捜査権限のあるポストに、政権にとって都合の良い人物を長い間据え続けることになります。火付けをした上に焼け太りまで狙っています。


  しかも、コロナ禍のどさくさを利用した、火事場泥棒のような手法です。与野党の別なく国会が連帯し、国民も心を一つにウイルスという敵に立ち向かわなければならない局面において、なぜ国会や国民を分断するようなことを仕掛けるのでしょうか。


  1954年の造船疑獄では、政・財・官から多数の逮捕者が出ました。佐藤栄作自由党幹事長も検察から逮捕請求されますが、吉田茂首相は法務大臣に指揮権を発動させてこれを阻止しました。吉田は自分が手塩にかけて育ててきた後輩たちが塀の中に落ちるのを阻みたかったのでしょう。ちなみに、法律上は法務大臣は検察が逮捕しようとするのを止めることができるのです。


  しかし、法律上は許されても、世論は許しませんでした。反吉田の気運が広がり、ほどなく吉田長期政権は倒れました。安倍政権も緊急事態宣言の解除など、報道がコロナ関連一辺倒の隙を突こうという魂胆かもしれませんが、世間を甘く見過ぎてはいないでしょうか。


  

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