詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1265 『前哨戦』

2021/04/12

  昨年9月に誕生した菅義偉政権にとって初めての国政選挙が、8日告示されました。参院長野選挙区補選と参院広島選挙区再選挙です。両選挙ともに単なる1議席をめぐる攻防にとどまらず、現時点における菅政権に対する国民の審判と解すべきです。


  長野選挙区補選は、立憲民主党の羽田雄一郎氏の死去に伴って行われます。羽田氏は昨年末、新型コロナウイルスに感染して逝去されました。享年53歳。野田内閣を国土交通大臣として献身的に支えてくれたナイスガイでした。未就学の女児も含めて3人のお子さんを遺すことになりました。政治家としても家庭人としても無念だったと思います。


  立憲は羽田氏の実弟を擁立し、野党統一候補と位置付けて戦います。自民党の元衆議院議員との事実上の一騎打ちです。緊急事態宣言やGOTOキャンペーンなどを巡る迷走、ワクチン接種の遅れなど菅政権のコロナ対策が最大の争点でしょう。弔い合戦で負けるわけにはいきません。


  広島選挙区再選挙は、公職選挙法違反(買収)の有罪判決が確定した河井案里氏の当選無効に伴うものです。河井氏による大規模買収は、自民党本部が提供した破格の1億5千万円によるものでしょう。その原資の大半は国民の税金である政党助成金です。血税を使って選挙違反が行われ、また多額の血税を使って選挙がやり直されるのです。


  本来なら自民党は候補者の擁立を見送るべきでした。しかし、臆面もなく元経産官僚の新人を公認候補として決定しました。野党は立憲民主党が主導して、元キャスターの女性を無所属新人として擁立しました。


  2年前の夏に行われた参院選で、河井夫妻からカネを受け取った地元議員らはおよそ100人。彼らも公民権停止であるべきなのに、今般選挙でもフル稼働するのでしょうか。自民党王国・広島で野党系が勝つことはとても大変ですが、不正の上塗り軍団に負けるわけにはいきません。


  13日からは衆院北海道2区の補選が始まります。今年1月に収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農水相の辞任に伴うものです。大臣在任中に大手鶏卵生産会社の元代表から、大臣室などで現金500万円のわいろを受け取ったとされており、言語道断です。


  吉川氏と北海道2区で激戦を繰り返してきた三井辨雄(わきお)元衆院議員が、4月2日にお亡くなりになりました。三井氏は03、05、09年の衆院選では、吉川氏に3回連続で勝利しました。そして、12年は野田内閣で厚生労働大臣として初入閣されました。社会保障の充実に生涯をかけた信念の政治家でした。


  三井氏は12年衆院選で落選し政界を引退していましたが、今回は彼が死守してきた議席を奪還するチャンスです。立憲民主は元衆院議員を野党統一候補として擁立し、勝利をめざします。


  長野、広島、北海道2区のいずれも厳しく激しい戦いになるでしょう。秋までに実施される総選挙の行方を占う前哨戦です。投開票日は3選挙ともに25日。3勝したいものです。


 

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