詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1339 『規模ありきの空っぽ予算』

2022/11/28

  今夏の参院選に勝利した岸田政権は、2025年まで大型選挙がない「黄金の3年間」を手にしたかと思われました。しかし、その気のゆるみが8月10日の内閣改造の致命的ミスを惹起しました。


  「脱統一教会」を狙ったはずが、身体検査が不十分で山際経済再生相を再任して失敗。葉梨法相の舌禍、寺田総務相の「政治とカネ」を巡る不祥事と続き、閣僚は辞任ドミノ。国内外に多くの課題が山積している時、緊張感が足りなさ過ぎます。


  総合経済対策を実行するための2022年度第2次補正予算案も、財政規律がゆるゆるでしまりがありません。一般会計の歳出総額は約29兆円ですが、決定直前に政府・与党が急きょ約4兆円も上積みしました。


  上積み分は予備費の増額でした。「新型コロナ・物価高対策予備費」を増額するとともに、「ウクライナ情勢対応予備費」を新設しました。当初予算と第1次補正予算を合わせると、今年度の予備費総額は11兆7600億円に上り、過去最大となります。


  災害など予見し難い予算の不足に充てるため、使い道を決めずに予備費を計上することは憲法第87条で認められています。しかし、予備費の巨額化は白紙委任のつかみ金を政府に多額与えることであり、財政民主主義に反します。


  最近は度が過ぎる「規模ありき」の政治圧力に屈し、財政当局が予算を膨らませるための手段に活用しているように見えます。予備費の乱用・多用は財政規律を緩めます。厳に慎むべきです。


  予備費に加え、複数年度にわたって支出できる基金に投じる予算は50基金で計8兆9千億円。基金向けに一度の予算で計上する額としては過去最大です。基金は一度作られると監視の目が届きにくく、無駄づかいの温床になる恐れがあります。


  予備費と基金で対策の規模を大きく見せようとした空っぽ予算です。そのために不足する歳入については、国債を約22兆8500億円も発行することとしています。この見せかけだけの空っぽ予算のツケを払わされるのは将来世代です。


  政府が安易に国債を発行するのは、日本銀行が事実上財政ファイナンスしているからです。日銀の金融政策の正常化と財政健全化を同時並行で実現する「金融と財政の一体改革」を急がねばなりません。

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