詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1353 『論戦を阻むな』

2023/03/13

  統一地方選を前にした政治活動の一環で、週末は千葉県内各地でマイクを握っています。時には他県からの応援要請もあります。3月5日(日)の午前は立憲民主党滋賀県連の決起集会に、午後は奈良県の立候補予定者の応援演説に行ってきました。


  せっかく奈良入りしましたので、昨年7月に安倍晋三元総理が凶弾に倒れた近鉄大和西大寺駅前を訪ねました。そして、静かに手を合わせ哀悼の誠を捧げました。銃撃事件現場に立ち、改めて「激論があっても、一致点を見いだす政治を目指したい」と決意を新たにしました。


  その安倍元総理は2020年、新型コロナウイルス対策として全世帯に布マスク2枚を配布しました。私にはサイズが小さ過ぎ、全く役に立ちませんでした。眼帯にしようかと思ったくらいでした。調達費、配送費で総額500億円以上かかったといわれています。


  大阪地裁は2月28日、いわゆる「アベノマスク」の単価や発注枚数の情報を開示するよう政府に命じました。当然の判決です。税金の使い途としての妥当性、政策効果を判断する上で欠かせない基本情報です。岸田政権は控訴せずに、速やかに情報開示すべきです。


  新型コロナワクチンの購入費用はもっと巨額ですが、マスク同様に情報開示が不徹底です。2021年と22年に合わせて8億8200万回分のワクチンを約2兆4千億円で購入しています。日本の人口1億2千万人全員が4回うっても4億8千万回で済むはずなのですが…。


  ファイザー、モデルナ、アストラゼネカからワクチンを購入していますが、各社の購入単価が明らかになっていません。政府は秘密保護契約の対象であるとして情報開示を拒んでいますが、世界の多くの国では公表されています。


  今国会では防衛予算の増額が大きな焦点となっています。安保政策の大転換につながる「反撃能力」(敵基地攻撃能力)については特に丁寧な議論が必要です。しかし、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入費2113億円が予算計上されていますが、岸田総理はその購入数の公表を拒み続けてきました。


  「米国は公開している」と追及され、ようやく400発だと渋々明らかにしました。しかし、来年度予算案は既に衆院を通過し、舞台は参院に移ってしまっています。岸田総理の誠意に欠ける態度は、国会審議を空洞化させています。


  野党は国民が呆れ返るような揚げ足取りはやめるべきです。政府は基本情報はきちんと提示して、建設的な議論をするための土俵をつくるべきです。「総量」や「単価」を明らかにしないで、予算審議が成り立つのでしょうか。


  激論があっても、一致点を見いだす政治を目指します。岸田総理も論戦を阻むことのないよう情報開示すべきです。

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