詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1379 『岸田政権の中間評価』

2023/10/10

  岸田文雄政権が2021年10月4日に発足してから丸2年を迎えました。私たち衆院議員の任期(4年)も月末に折り返しとなります。そこで、今号では岸田政権を3つの視点から厳しく総括したいと思います。


  第1に、基本情報を出し渋り国会審議を空洞化させてきました。最たるは今年度予算に計上された米国製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入費2113億円の内訳でした。船橋市の一般会計当初予算は約2100億円、習志野市は約700億円です。船橋市の1年分、習志野市の3年分の予算に匹敵する巨額予算です。


  岸田総理はミサイル購入数の公表を拒み続けました。「米国は公開している」と追及され渋々400発だと明らかにしたのは、予算案が衆院を通過する直前でした。単価と数量を公表しなくては予算審議は成り立ちません。議論して一致点を見いだそうとする誠実な姿勢がないと断ぜざるをえません。


  第2は、財源論の先送りを常套手段としていることです。防衛費増額や異次元の少子化対策といった方向性を理解できる人は多いかもしれません。しかし、メニューはいっぱい並んでいるけれども、料金は「時価」としか書かれていなかったら誰もが不安になるでしょう。


  防衛費も少子化対策も兆円単位の財源を要します。漢字の「兆」に部首を付ければ「挑む」にも「逃げる」にもなります。わたしは総理として、社会保障と税の一体改革、東日本大震災の復興財源確保という困難に挑み続けました。岸田総理は対極にいます。逃げ続けています。


  第3は、危機管理よりも政局を優先する傾向にあるということです。2年前の衆院選公示日の午前中、北朝鮮が弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射しました。この時、総理は東北で遊説中、官房長官も自身の選挙区で活動中でした。どちらかが危機対応の陣頭指揮をとらねばならないのに両者とも官邸不在でした。


  岸田総理は6月の通常国会会期末に、自らがほくそ笑みながら解散風を吹かせました。北によるミサイル発射に備えて「破壊措置命令」を延長し迎撃態勢をとっている時に、24万人の自衛隊の最高指揮官が政治空白をつくろうとしたのです。総理失格です。


  以上は岸田政権に対する私の中間評価ですが、22日に投開票される衆参2補欠選挙は現時点における現政権の評価が問われます。長崎4区の衆院補選は自民党代議士のご逝去に伴い実施され、徳島・高知選挙区の参院補選は元秘書への暴行が発覚した自民党議員の辞職を受けたものです。


  両選挙とも自民党と立憲系候補の事実上の一騎打ちとなります。結果次第では臨時国会中の解散・総選挙になるでしょう。逆に野党間の罵倒がなくなり、共闘が進む可能性もあります。試金石となる重要な戦いとなりますので、13日は長崎に、16日、17日、20日は徳島に応援に行く予定です。


  

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