かわら版 No.1418 『トランプ氏銃撃』
2024/07/22米国のドナルド・トランプ前大統領が演説中に銃撃され、負傷しました。わずかな差で命すら落としかねない状況でした。聴衆に死傷者も出ました。11月の大統領選を間近に控えての蛮行です。
暴力やテロに民主主義が屈することは、絶対にあってはなりません。銃弾が分断を深め対立や憎悪が連鎖することも、絶対にあってはなりません。改めてそのように思います。
私が保育園に通っていた1963年、ジョン・F・ケネディ大統領が車でパレード中、狙撃され死亡しました。幼児ではありましたが、大変ショックを受けました。小学5年生だった1968年、ロバート・ケネディ上院議員が大統領予備選の遊説中に撃たれ死亡しました。
ケネディ兄弟の悲劇のみならず、米国はこれまでも政治家が襲われたり殺されたりしてきました。凶弾に倒れたのは政治家だけではありません。マーチン・ルーサー・キング牧師もジョン・レノンも…。血塗られた歴史に終止符を打つには銃規制しかないと思いますが、建国以来の歴史的背景などから強力な銃文化が定着してしまっているようです。
米国には暴力に屈することなく民意に基づくリーダー選びを実現してほしいと思います。そのためには、共和党も民主党も冷静な選挙戦を心掛けるべきです。政治的暴力は世界中で頻発しています。残念ながら日本も例外ではありません。
安倍晋三元総理が背後から銃撃されお亡くなりになったのは、2年前の7月8日でした。昨年は岸田文雄総理が爆発物で襲撃されました。先の東京都知事選挙においても、小池百合子知事と蓮舫候補者に殺害を予告する脅迫文が届きました。
不穏な空気が漂い危うい風潮が広がっています。ですから、安倍元総理に対する追悼演説の最後に、議員各位に訴えた言葉を再び掲げます。
「政治家の握るマイクには、人々の暮らしや命がかかっています。
暴力に怯まず、臆さず、街頭に立つ勇気を持ち続けようではありませんか。
民主主義の基である、自由な言論を守り抜いていこうではありませんか。
真摯な言葉で、建設的な議論を尽くし、民主主義をより健全で強靭なものへと育てあげていこうではありませんか。」