詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1457 『備蓄米論戦』

2025/06/02

  5月27日、私は自民党総裁の石破茂総理、公明党の斉藤代表と党首会談を行い、年金制度改革法案の修正について合意しました。5月21日の党首討論における私の提案が修正協議の契機となりましたので、3党合意で大きな責任を果たすことができました。


  就職氷河期世代を含む現役世代や若者の年金の最大3割引き下げに対応するため、厚生年金と国民年金を底上げする修正案は5月30日、衆院を通過しました。総理がG7サミットに出発する前に、参院で法案を成立させたいと思います。


  衆院農林水産委員会において5月28日、私は失言で辞任した江藤前農水大臣に代わって就任した小泉大臣に対し、米価高騰への対策について質問しました。


  まずは、米価高騰の原因について「米不足なのか、流通の問題か」と、大臣の認識を問いました。小泉大臣は「インバウンドによる消費が予想より多くなったこと」「米の生産量は増えている。集荷量が減っている。流通全体の検証が必要」等と説明しました。


  次に、私は「前大臣の下で備蓄米の放出は3回行われたが、異常な高騰は続いたままだ。従来の備蓄米の放出をどう総括するか」と、質しました。大臣は「競争入札を随意契約に変えて、せりあがることがない形をとった」「おかげで2千円の備蓄米が店頭に並ぶようになった」と、説明しました。


  私は「随契は1つの突破口として理解できる」と述べました。その上で、石破総理が5月21日の党首討論で3千円台と明示。小泉大臣は2千円と明示したことを「バナナのたたき売りではない。気合は分かるが、それが適正価格なのか。消費者にとっては安いほどよい。一方で、生産者にとっての適正価格はどれぐらいかということを、バランスよく考えていかなければいけない」と、訴えました。


  また、農家が国内需要を超える生産をすると、米価が生産コストを割り込む懸念があります。その場合、米のトリガーを発動し、主食用米を生産する農家に交付金を交付する「主食用米直接支払」制度の導入も提案しました。残念ながら、大臣の答弁は丁寧でしたが中身は素っ気ないものでした。


  さらに、備蓄米は子ども食堂に無償提供されていますが、「無償で届けられる範囲を拡大することができないか」と、提案しました。第1に学校給食向け。4月から学校給食用の米価も大幅に値が上がりました。これ以上保護者の負担を上げられません。学校経営上も困っています。


  第2に病院食向け。病院の食事の価格は健康保険法で決まっており、ほぼ30年間変わっていません。あらゆる食材を安価にしても赤字になります。赤字経営で苦しむ病院は、病院食でも苦労しています。


  備蓄米を学校給食・病院食向けに無償提供をという私の提案に対し、小泉大臣は「思いとしては受け止めたい」と述べるに留まりました。


  

活動報告一覧へ戻る
HOMEへ戻るpagetop