かわら版 No.1468 『近くて近い国に』
2025/09/01暦の上ではとっくに秋ですが、厳しい暑さが続いています。9月に入ったとはいえ、引き続き熱中症にはお気をつけください。さて、8月18日(月)~24日(日)の週は、韓国ウィークでした。
まずは、8月21日(木)。韓国の超党派の国会議員でつくる韓日議員連盟ご一行の表敬を、立憲民主党本部で受けました。
前大統領の弾劾等により韓国の政局が大混乱していた本年1月、石破総理は予定していた訪韓を断念しました。立憲は先行き不透明な時こそ政党間交流が必要だと考え、政調会長や国際局長らの議員団を訪韓させ、「共に民主党」「国民の力」に所属する韓国の与野党議員と絆を深めました。
日韓ともに誰が国のトップになろうとも、どの党が与党になろうとも、日韓関係を強化しようという認識は共有できたそうです。2国間外交は、政府間、議員間、民間など重層的に行われるべきです。わが党もその一翼を担っていく決意です。
続いて8月24日、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と会談しました。
李大統領は訪米前に最初の2国間外交の訪問先に日本を選びました。1965年の日韓国交正常化以来、初めてのことです。実は私が総理の時、2国間外交の最初の訪問地は韓国です。日韓は協調と対立を繰り返してきましたが、「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」にしなければならない、この思いは大統領と共有できます。
前日開催された日韓首脳会談において、両首脳がこれまで築かれてきた日韓関係の基盤に基づき、日韓関係を未来志向で発展させていくことで一致しました。会談の成功については率直に評価したいと思います。
今後は経済、安全保障分野等において、いかに具体的に詰めていくかが重要になります。そこで、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)に韓国が加盟する気があるのか、日韓FTA(日韓自由貿易協定)はどうするのか等についても意見交換しました。
また、李大統領の米国訪問直前の会談でしたので、米国がアジアにコミットし続けるべく「東アジア首脳会議」(EAS)に米国が参加するよう、日韓でタッグを組んで働きかけようと提言しました。
トランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記との首脳会談に意欲的であることに触れ、米国は日韓と事前に調整した上で会談に臨むべきであり、「頭越し」にならぬよう注意喚起すべきだとも申し上げました。
日韓の関係強化の機運の高まりは、両国の人的交流が進み、お互いの文化を理解し合うようになってきたからでしょう。特に、若者たちの好感度が共に上昇しています。K-POPや韓国の映画やドラマが大好きな日本人。日本のアニメや小説が大好きな韓国人。両方とも増えてきました。私もソン・ガンホという俳優のファンですし、「辛ラーメン」は大好きです。