
かわら版 No.1499 『原油高影響調査』
2026/04/27
京成線谷津駅前で「かわら版」をお配りしていたら、幾たびも黒い閃光が頭上を通り過ぎました。今年も駅舎にツバメが巣をつくったからでした。この春の訪れに気づいたのは、わずか2週間ほど前のことでした。いまは気温25度を超える「夏日」が連日続いています。
明らかに春は短くなり、暑い夏が長期化しています。地球が温暖化の域を超えて沸騰化しつつあるからです。原油等の化石燃料の燃焼が二酸化炭素(CO2)発生の主因ですから、今般の原油高は脱炭素・省エネへの移行を加速させる契機にしなければなりません。
一方、原油高による物価上昇(インフレ)は深刻な影響を惹起しており、政府の対応が急務です。そこで、中道改革連合・立憲民主党・公明党の3党は、イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が、国民生活および事業活動に及ぼす影響を把握するために、緊急聞き取り調査を行いました。
3党所属議員の独自調査に対して、全国の個人7366件、法人5196件の計1万2562件の回答がありました。個人の92.8%、法人の83.6%が原油高の影響を受けていると答えており、「大きな影響がある」との回答も個人56.9%、法人57.7%と半数を超えており、事態の深刻さを読み取れます。
また、期待する支援策(複数回答)は、個人では「電気・ガス料金の引下げ」が75.1%と最多でした。夏に向けた電気・ガス補助金の復活は不可避だと思います。法人側では「各種補助金の拡充」が75.1%と突出していました。
エネルギー価格の直接的な負担軽減と、事業継続のための補助金支援が両軸で求められています。なお、法人の約半数(48.9%)が賃金「現状維持」と回答しており、原油高が賃上げの継続的実現を阻害していることが明らかになりました。早急なコスト圧力緩和策と価格転嫁の適正化が必要です。
自由記述欄にも個人、法人合わせて5140件もの切実な現場の声が寄せられました。「根本は戦争。早く戦争終結のために外交努力してほしい」など、日本の外交的リーダーシップを通じた根本的解決を求める声が相次ぎました。
塗料・シンナー・ナフサ(粗製ガソリン)・建築資材・エンジンオイルなど、特定の石油化学製品の調達が既に困難になりつつあるとの具体的な声も、全国の中小企業から数多く寄せられました。
また、ナフサ等の調達不安は、透析・薬剤・医療機器など人命に直結する分野にも波及しつつあるとの警鐘も複数寄せられました。医療・福祉分野に関わるサプライチェーンへの優先配分の仕組み作りが急務です。
日本から1万キロ以上離れた中東の海峡封鎖は、原油に頼る私たちの暮らしや生命・健康にもじわじわ影響を及ぼしています。そのための緊急経済対策と併せて、補正予算の編成も必要になってきたのではないでしょうか。